温度で性別変わるアオウミガメみたいだな。
※人間の生態理解として、生き物観察的な視点で見てほしい。
妊娠出産を2回経て、確信したことがある。
ホルモンで性は揺らぐ。
妊娠したら、びっくりするくらい自分の女性性が失われてしまった。
「自分は女ではなく、女もどきだ」と思った。
(人によってホルモン分泌量や変動パターンや受容体の数や種類が違うから、)
人によって表現型は違うけど。
女性のトイレに入ることも違和感があって、「妊婦」というトイレが欲しかった。
女性として接せられること(ホワイトデーにお菓子もらったり)に申し訳なさを感じた。
今わたし女じゃないんだけどな~、って感じ。
妊娠すると身体つきが妊婦になる。
意識とは裏腹に身体が変わっていくのが奇妙で、受け入れるしかない。
妊婦は美しいと言う人もいるが、私はそう思えなかった。
脂肪がたくさんついた人間。
私はすっかり自信がなくなった。夫には「こんな身体でごめん」と思った。
メンズライクな格好を好んだ。
妊婦になると食欲もある。1日5食、ご飯山盛りに夫より食べてた。
下着を捨てた。色気のないユニクロのブラトップとパンツに統一した。黒一色。
世の中にある女性向けの商品や広告を見ると、懐かしく切ない気持ちになった。
***
子どもが1歳になり授乳が終わった。
するとホルモンバランスが変わり、食欲がなくなり、身体つきがほっそりした。
そこでまた、「いま私は女だ」と思った。
化粧に興味が出てきた。
美容室に行きたくなった。
スカートが履きたくなった。
夫の前であぐらをかかなくなった。
これ、ホルモンがやってたことだったんだ?
ホルモンでこんなに変わるのか。身体も心も。
更年期もこんな感じか。生き方が変わる。
***
アオウミガメは、卵の時の外気温で性が決まる。気温が高いと雌が生まれるらしい。
温暖化のために、いま生まれるアオウミガメのほとんどは雌なんだとか。
人も少なからず、性の揺らぎがある。
1つの人生で、複数の生き方がある。
※性的指向が揺れ動く状態・人を「エースフラックス」と言うらしい。
※そうは言っても、仕事は恒常的なスタンスでやらないといけない。
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