術後経過、治療と検査【血管輪】
血管輪の手術を無事終え、退院まで安静状態が続いています。
↓血管輪の診断についての過去ブログ
https://yuruyurudiy.hatenadiary.jp/entry/2019/11/01/135500
↓手術当日の過去ブログ
https://yuruyurudiy.hatenadiary.jp/entry/2019/11/09/103130
心臓から出る左大動脈弓の分岐した索が食堂を圧迫していたものを切断し解除しました。
術後のこどもの様態、治療と検査について以下にまとめます。
○術前1日
水分制限により手術6時間前よりミルク禁止、3
時間前より飲水禁止。浣腸で腸内洗浄。
○手術日
2時間程度の手術。脇からの執刀。
輸血や人工心肺装置は無し。
傷は左脇に15cm程度の横線と、その下に1cm直
径の穴。
手術の出血のためか、顔が真っ白だった。
ICU(集中治療室)で顔を見て両親はすぐ退室。
○術後1日
経過順調のため普通病棟へ移動。
この時、鼻から酸素チューブ、脇下からドレイン
管、太ももと手の甲に薬剤注入用の注射針、胸に
心拍数計測器、足の指に血中酸素濃度計。
手術の出血で貧血、そのため少ない血で酸素を送
ろうとして脈が早い(200くらい)。
太ももから点滴あり、血が薄まりその影響もあっ
て貧血。
点滴のせいか、顔がむくんでいた。蒼白い。
貧血対策で鉄剤(インクレミンシロップ2ml)を
1日3回退院まで続く。
血を薄めないために水分制限。飲んで良いミルク
は170ml/日。夜泣きが酷く体力が削られるのを
防ぐために眠り薬で眠らせた。
泣き声弱く、疲れていてすぐ寝てしまう。
抱っこしようと持ち上げると痛がり大泣き。
ミルクをあげたところ、ドレインから濁った胸水
(乳び胸水)が出てきた。これは手術により胸腺
が傷つき脂肪が漏れ出ていることによる。
脂肪を含まないMCTミルクを与えることで胸腺
の自然治癒を待つ。
毎日飲んだミルク量、オムツのおしっこ・うんち
量、体重、脈拍、心臓音、体温の計測。
○術後3日
ドレイン管と太腿からの点滴が取れた。
ドレインは痛み止め無しで脇の穴から管を抜き、
血の塊がドロっと出た。糸で縛り止血。
痛みなのか違和感なのか、大泣きして気を失った
ように眠った。
鼻からの酸素と手の甲の点滴は引き続き。出歩く
には酸素ボンベを携帯する必要。
3〜4日おきに胸部X線検査で胸水の確認。
徐々に貧血が改善し、泣き声が力強くなる。
水分制限のミルクは500ml/日に上がったが、ま
だ足りずに夜泣きが多い。
顔色が良くなり、顔のむくみもひいた。
○術後5日
鼻からの酸素と手の甲の点滴が取れた。
抱っこで歩き回り泣き止ませることができる。
水分制限が解除され、好きなだけミルクが飲める
ように。ただしMCTミルクは続く。
術後、消化器官の働きが悪く、うんちが出にくい
ため浣腸で出している。普段は黄色なのに緑色。
○術後7日
ドレイン管が入っていた穴を塞ぐ糸を抜糸した。
シャワーが可能に。
○術後10日
胸の心拍数計測器、足の血中酸素濃度計が取れ
て、身につけたものがすべて無くなった。
湯船での入浴が可能に。親子で入浴開始。
傷は赤み無くなりシワの線のように。ドレイン傷
はかさぶた。
乳び胸水無ければ恐らくこの日に退院できた。
○術後14日
MCTミルクから通常の脂肪含有のミルクに切り
替わった。やはり美味しいらしく、飲む量が増え
た。
○術後15日
胸部X線検査で胸水の確認、血液検査により炎症
反応の確認、胸部エコーにより心臓の動きと血流
を確認。すべて異状なしと判断。
○術後16日
CT検査で手術による血管の走行の確認。
無事、輪っか構造は切除され、気管と食道の狭窄
解除を確認。退院。